109シネマズ名古屋で「スプリット」を観る。ジェームズ・マカヴォイがよい。アニャ・テイラー=ジョイもよい。ヘイリー・ルー・リチャードソンも、ジェシカ・スーラも……。シャマラン監督作品なんで身構えてたけど、こんなに「人」をみることができる作品だったとは!
高校生のケイシー(アニャ・テイラー=ジョイ)は、クラスメートのクレア(ヘイリー・ルー・リチャードソン)の誕生パーティーに招待される。帰りは、彼女とクレアの親友マルシア(ジェシカ・スーラ)をクレアが車で送ってくれるが、途中で見ず知らずの男性(ジェームズ・マカヴォイ)が車に乗り込んでくる。彼に拉致された三人は、密室で目を覚まし……。
シャマラン監督の作品は「シックス・センス」を観た時の衝撃がやはり大きかったわけです。その後「アンブレイカブル」を観た、というのが過去の自分の記録に残っていたけど、あんまり覚えてない。「サイン」はどうだったかなあ……って書いてたよ、あの頃の自分。さすがに「ヴィジット」は覚えてる。
ジェームズ・マカヴォイの、ある意味「顔芸」
多様な人格を演じた、ジェームズ・マカヴォイ。まるでグラデーションのように、表情が変わり、人も変わる。観ていて「ほおぉ……!」と感心した。人間のパーツの、どの部分をどのように動かせばいいのか、自分も鏡の前で研究したくなる。
いろんな人格を持つ人がさあ……と、シャマラン監督がヴィジョンを持っていても、それを演じてくれる人がいなければ成立しないわけです。役者という職業のすごさを実感した作品でした。
女子高校生役の3人が妙に記憶に残る
連れ去られた女子高校生3人組が、連れ去った解離性同一障害者の男からどう逃げるかというのも観どころになるわけですが、これが「あら? そうなっていくの?」という感じで。
一応、こちらも先を想像しながら観ているわけですよ。特に「シャマラン監督作品だ」という気持ちが強いから、先の展開を読みたくなっちゃう。その読みは簡単に外れるんです。
読み筋が最初っから違っている、というか。将棋でいえば、盤面のこっち側を一生懸命みていたら、相手に反対側の手を指されてあたふたする感じ。
で、その女子高校生3人組。ケイシーを演じたアニャ・テイラー=ジョイは、この作品ではベッキーにみえた。クレア役のヘイリー・ルー・リチャードソンも、マルシア役のジェシカ・スーラもいい。ボクがいちいち役者の名前を書くくらいなので、相当印象に残ったのです。ボクはなぜ、ジェシカ・スーラをずっと観ていたんでしょうか。そんなことを問うても仕方ないですね。
たぶん、この作品に合わせて体型をそろえてるような気がするんだけど、それがまた、妙な世界観を出している気がした。こういうところもシャマラン監督は演出しているのか……?
で、いわゆる「謎」ですが……
もうね、シャマラン監督だからっていう先入観が強くて、いろいろ勘ぐってしまうんです。そして、この作品での、いわゆる「謎」ですが……。まあ、そんなことを考えずに楽しめる作品だと思いますよ。ボクみたいに、変に「謎を先に見つけてやるぞ!」なんて気負ってると、そればかり先行して楽しめないかも。
というか、よーく読んでもらうと分かるよね。「あー、その部分は分かってなかったのか……」って。
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