センチュリーシネマで「シンクロナイズドモンスター」を観る。このアン・ハサウェイはすごい。怪獣になって、街を破壊する。この感じなら「しゃべくり007」に出てほしい。

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映画『シンクロナイズドモンスター』公式サイト | アン・ハサウェイ主演。ナチョ・ビガロンド監督作品。ダメウーマン⇔大怪獣 シンクロ率100%

失業して酒浸りのグロリア(アン・ハサウェイ)は、一緒に住んでいた恋人のティム(ダン・スティーヴンス)に家を追い出され、ニューヨークから故郷の田舎町に戻る。そこで再会した幼なじみのオスカー(ジェイソン・サダイキス)が営むバーで働き始めた矢先、ソウルに巨大怪獣が襲来したことを知る。そしてニュースの映像を見たグロリアは、その怪獣と自分の動きがシンクロしていることに気付く。

引用元:映画『シンクロナイズドモンスター』 – シネマトゥデイ

アン・ハサウェイ、怪獣になってソウルを破壊する

映画評論家の町山智浩さんのコメント。

「アン・ハサウェイが酔っ払いのダメダメ女で、巨大怪獣になってソウルのビル街を破壊するんだけど、巨大ロボットと戦って大人になる映画だよ」と言うとオレが酔っ払ってるみたいだけど、驚いたことに本当です!

これ、観終わった後にシアターの入り口に貼ってあったんだけど。驚いたことに本当だった。アン・ハサウェイが巨大怪獣になって、巨大ロボと戦う作品。何を言ってるか分かんないだろうけど、本当なんだよ!

ボクが最後に残った感情は「笑い」だった。じゃあこれはコメディ映画かと言うとそうではない。途中、ボクは「恐怖」を感じたし。どのタイプの作品として観るか、すごく難しい。

そこから踏み出すかどうかを問われる作品

故郷に戻ったグロリアとティムたちには、中田ヤスタカの「NANIMONO」がよく似合う。あるいは、米津玄師「LOSER」か。何者かになろうとしてなれなかったルーザーたち。

注目を集めたかった、何かを起こしたかった、でもそれができなかった、もう年を取ってしまった……という思いを画面から感じた。

この作品の状況のように、田舎に帰ってそのまま一生を終えていくか、もう一回勝負するか。迷っている人が観たら、背中を押してくれるかも。いや、どうかなあ……? 怪獣映画にみえちゃうと、伝わらないかなあ。

あ! そこで怪獣なのか! 子供の頃の怪獣ごっこで自分が強くなった気になることができた、あの感じなのか!

怪獣ごっこにさよならするのか、いつまでも怪獣ごっこをしているのか。ボクは怪獣ごっこをしていた気持ちをずっと持って生きていきたいのだが、とにかく、自分の中にある怪獣ごっこにどう折り合いをつけるのか、それが大人になるということなんだろうな。

アン・ハサウェイを観ているだけでも、おもしろい

まあ、そんなことより目を引くのが、グロリア役のアン・ハサウェイのノリのよさ。表情も、ダメな感じあり、かわいさあり。彼女はきっと、日本のテレビ「しゃべくり007」に出演したらおもしろい。

「しゃべくり007」って、芸人のお約束に乗っかっていって笑いを取っていく俳優さんという構図だとボクは思ってるんです。この作品のアン・ハサウェイのノリなら、言葉の壁はあっても絶対おもしろいだろうなあ。観たいなあ、アン・ハサウェイ出演の「しゃべくり007」。

いつもは解説やあらすじを避けて、まったく知識のない状態で映画を観るボクだけど、これは解説を聞きたい。その上で、もう一回観たい! ふざけた作品にみえるんだけど、みごたえのある作品です。いや、ホントに、不思議な作品だ。