ミッドランドスクエアシネマで「予兆 散歩する侵略者 劇場版」を観る。怖いわ! 東出昌大さん! あの演技でハリウッド行ってくれ!
家に幽霊が出ると言い始めた同僚・浅川みゆき(岸井ゆきの)を、夫・辰雄(染谷将太)の勤める病院の心療内科に連れていった山際悦子(夏帆)は、みゆきに「家族」の概念が欠落しているという診察結果に驚く。悦子は辰雄から新任の外科医だと紹介された真壁司郎(東出昌大)にいいようのない違和感を抱き、辰雄が彼と行動を共にすることで精神的に追い詰められていく様子に不安を募らせる。
「散歩する侵略者」の怖さを凝縮
ボクが先日観た、映画「散歩する侵略者」と違うのは、宇宙人の扱われ方。こっちでは、地球人の敵として色濃く描かれている。
映画「散歩する侵略者」を観たあとは、観た人といろいろ話したくなる。「愛って、何なんだろうね」とか「一緒に生きるって、どういうことなんだろう?」とか。こちらの作品を観たあとは「怖かったねー」という感想を話したくなる。この作品が持っている怖さのエッセンスを凝縮した感じだ。
そして、その怖さを何百倍、いや、何千倍にも膨らませているのが、東出昌大さんの演技。なんなんだよ! もう! 怖いよ!
東出昌大さん、染谷将太さん、夏帆さんのバランスのよさ
予告編の53秒からのカットを観ても、分かるでしょ? 東出さん、ハリウッドに行ってほしい。サイコホラー作品で。
辰雄の人としての弱さっぷりを染谷将太さんが見事に演じていたし、東出さんと染谷さんの演技をしっかり受け止め、それでいてこれ以上スクリーンからの熱量を多くさせない、夏帆さんの演技にこちらが助けられたところがどれだけあったか! ほっとするんですよ、この作品で夏帆さんが映ってると。
それにしても「散歩する侵略者」という作品はどういう切り口にするかで印象が全然違う、奥の深い作品なんだなあ。そして、タイプの違う作品に仕上げた黒沢清監督の手腕。黒沢監督が怖いものを作ると、徹底的に怖い。「クリーピー 偽りの隣人」とか。
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