シネマスコーレで「ダブルミンツ」を観る。市川光央と市川光夫。どっちが主導権を取っているのか分からない展開。高校生の時から変わらないのは、光央が持っている魅力。

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映画「ダブルミンツ」|2017年6月3日(土)よりシネ・リーブル池袋ほか全国ロードショー

高校時代、新しいクラスで同じイチカワミツオと読む名前を持つ市川光央(田中俊介)と壱河光夫(淵上泰史)が出会う。威圧的な光央と接するうちに、彼に逆らうことのできない主従関係に陥ってしまった光夫。それから数年後、彼の携帯電話にチンピラとなった光央から女を殺したという連絡が入る。光央と再会した光夫は、高校時代の記憶をよみがえらせながら彼と行動を共にする。やがて二人の関係は、高校時代とは違う形に変わり……。

引用元:映画『ダブルミンツ』 – シネマトゥデイ

周りが堕ちていく、光央の魅力

光央が持っている魅力、と言っても、キラキラしたものではない。闇に引き込んでいくようなパワー。それを多分、本人は気づいていないんだと思う。周りがそうしたくなってしまうんだろう。

光夫と光央の関係って、言葉を超えて分かりあってるんだよね。それは、同じイチカワミツオという音を持つ名前から生まれるシンクロ感。高校の時に同じクラスになったら、ちょっと運命を感じずにはいられない。

ボクには一生分からない感覚だ。同じオリデケンイチという音を持つ名前の人に出会えるとは思えないもの。もし出会ったら光夫と光央以上に強烈な関係になるかもしれないなあ。

かなり強烈に描かれている光夫と光央の関係だけど、こういうのって社会でも意外とある。女性が入っていけない、男同士の友情のようなもの。こういうテーマを扱ったものって、最近観たのは「ナイスガイズ!」かな。あ、ライアン・ゴズリングとラッセル・クロウが直接愛情を確認することはないからね。

この作品、辛かったのは光央の弱さだった。自分が今いられるのは周りのおかげなのに、それを感じていない。まあ、それがある意味のかわいさになって、周りが集まってくることになるんだろうけど。

ボクはいつの間にか、スクリーンのこちらから、光夫のように「ミツオくん? ミツオくん?」って問いかけながら観ていた。光央のことが心配になってくるんだよなあ。