TOHOシネマズ東浦で「オーシャンズ8」を観る。これ、映画史に残る作品だと思うよ。パッと観たら普通にみえるけど、実はこういう構造の作品、この数年、いや、ひょっとして、これまでもなかった気がする。
仮出所したデビー・オーシャン(サンドラ・ブロック)は、服役中に考えていた犯罪計画を実行しようとする。それは、ニューヨークで開催される世界最大規模のファッションの祭典メットガラに出席する女優ダフネ・クルーガー(アン・ハサウェイ)が身に着ける1億5,000万ドルの宝石を盗み出すというものだった。デビーは旧知の仲のルー・ミラー(ケイト・ブランシェット)を相棒に、ハッカー、スリ、盗品ディーラーらを集めてチームを結成する。
オーシャンズでした!
いやあ、これは、まさにオーシャンズだったねえ! 感想を求められても「オーシャンズでした!」のひと言で終わってしまう。
犯罪の計画をいかに華麗に行うかが、オーシャンズシリーズのみどころ。今回、多少強引にみえる展開でも「そうね、それはもう、服役中にずーっと考えてたんだもんね。穴はないよね」と、広い心で観るのが吉。それより、出演者のファッションに注目しながら観るのがいいよね。
それより、この作品がすごいなあと思うのが、女性を特別視せず、サラッと描いてるんですよ。
こんなに女性を普通に描いている作品って、あった?
女性が活躍する怪盗もの、というと、パッと思いつくのが「ルパン三世」の峰不二子でしょうか。彼女の場合、いわゆる女性の武器を使うことがあるんだけど、この作品は、そういうものはまったくない。
いや、それ以外にも徹底的に女性的なものを排除している。女性がどうだ、という前に、人間として描かれている。特技を持っているのが、たまたま女性だっただけですよ、とでも言うかのように。
だから、観ていて「こういう作品が作られる時代になったんだなあ」と思った。女性だから、ということが珍しく描かれるのではなく、本当に普通に、今まであったかのようにストーリーが進んでいく。
女性としてのカッコよさ、というか、人間としてのカッコよさという魅力が詰まった作品。普通に観ることができるんだけど、この作品、実は映画史に残るものなのかもしれない。
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