109シネマズ名古屋で「バクマン。」を観る。一直線に進んでいくストーリー。「俺の言いたいのはこれだーっ!」と言わんばかりに、無駄なものをそぎ落としていた感じ。
優れた画力を持ちながら将来の展望もなく毎日を過ごしていた高校生の真城最高(佐藤健)は、漫画原作家を志す高木秋人(神木隆之介)から一緒に漫画家になろうと誘われる。当初は拒否していたものの声優志望のクラスメート亜豆美保への恋心をきっかけに、最高はプロの漫画家になることを決意。コンビを組んだ最高と秋人は週刊少年ジャンプ連載を目標に日々奮闘するが……。
その一点は「週刊少年ジャンプでアンケート一位になること」。それ以外の要素は排除。ジャンプの代名詞の「友情・努力・勝利」で突き進む。
こういうタイプのものって、恋愛要素も絡んでくると思うんだけど、それも極力少なくしていた。シンプルすぎて「本当の恋愛はなあ…」って言いたくなる人もいるかもしれないけど、ジャンプで一位になるには、それもノイズになる。
確かに、何かで頂点を極めようとすれば、他のものは排除せざるを得ないもんなあ。高校生の時は、特にそうだ。「野球部キャプテン、エースで四番、彼女アリ」なんてスーパースター、この世にはいない! と信じたい…。
ボクがいかに屈折した高校時代だったのかは、さっきの文章から透けてみえるな…。
マンガを描く、という地味な絵柄を、どうやってスクリーン映えのする演出にしているか、というもの観ごたえがあった。目からはもちろん、耳からも飛び込んでくる。ペンを紙に走らせる音をサンプリングするなんて、カッコよかったなあ。
アンケートで上位にいくための戦いも、本当に「戦い」にした演出も、マンガを描くという行為をどうやってエンタテインメントにするかって現れでした。
ボクがやっている朗読も、こうやってエンタテインメントに演出した方がいいのかなあ。ジャンプの世界に興奮したことがある人なら、きっと楽しめるはず。
コメントを残す