109シネマズ名古屋で「ゴジラ キング・オブ・モンスターズ」を観る。この作品、どこまで過去作品に敬意を払っているんだろう。それを確認したいくらい、素晴らしい。

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映画『ゴジラ キング・オブ・モンスターズ』公式サイト

神話の時代に生息していた怪獣のモスラ、ラドン、キングギドラが復活する。彼らとゴジラとの戦いを食い止め世界の破滅を防ごうと、生物学者の芹沢(渡辺謙)やヴィヴィアン(サリー・ホーキンス)、考古人類学者のアイリーン(チャン・ツィイー)らが所属する、未確認生物特務機関モナークが動き出す。

引用元:ゴジラ キング・オブ・モンスターズ (2019) – シネマトゥデイ

初ゴジラ体験……だと思ってたんだけど、そういえば「シン・ゴジラ」を2回観ていたんだった。あの時とは違う絶望感がありました。

だって、今回、人間は完全に脇役。怪獣たちの行動に、人間なんて視野にも入っていない。地球の一生命体であり、それはボクたちが昆虫をみる時と同じような感じなのかもしれない。

ゴキブリをみたら駆除するように、虫一匹の命はそれほど重く感じていない。怪獣からみたら、人間も地球に害を与える生命体なのか。

本当になす術がなくて、じゃあゴジラが救ってくれるか……というと、そういう感じでもない。起死回生の行動で逆転、というのは、昔の作品のような展開なんだろうか。過去作品をまったく観ていないと、こういう感想をもつのです。

でも、こういう展開をハリウッド作品でやってということは、ゴジラ作品に対しての敬意がきちんとあるからなんだろうな。傷つき方や、犠牲になるともいえる展開は日本人ならグッとくる。

そう、敬意といえば、音楽の使われ方。ゴジラ作品を観ていないボクでも知ってるあのメロディーが、とても印象的だ。ゴジラもそうだし、モスラの時なんて泣いたもん、あまりの神々しさに。

マッドな行動も、2019年らしいキャラクターになっていた。数十年前だったらもっとイッちゃってた行動をしていただろうなあ。

昔はあったよね、思想が完全におかしくなってしまった科学者、みたいなキャラクターが。こいつは完全に受け入れられない、っていう。それがマイルドになっていたけど、そういう構造も昔の作品っぽいんだろうな。

この作品を観て、過去作品を観てみたいと思った。どれだけ敬意を払い、思いを映像にしているんだろう。シーンや音楽のひとつひとつからにじみ出ていた。