TOHOシネマズ東浦で「スマホを落としただけなのに」を観る。この作品、怖さはこちら側にある。

「スマホを落としただけなのに」サイトトップページ

http://www.sumaho-otoshita.jp/index.html

派遣社員・稲葉麻美（北川景子）の恋人が、スマートフォンを落としてしまう。そのことを知らずに恋人に電話をかけた彼女は、「あなたが稲葉麻美さんだってことは、分かりますよ」と見知らぬ男から電話越しに言われ、絶句する。拾い主の男から恋人のスマホを受け取りホッとする麻美だったが、その日から彼女の周囲で不穏な出来事が起こり始める。同じころ、山中で身元不明の女性の遺体が次々と発見され……。

引用元:スマホを落としただけなのに (2018) – シネマトゥデイ

怖さはこちら側にある

この作品を観ていてずっと怖かった。誰が裏で何をしているか分からない怖さ。「えっ、そこ、そんな簡単に終わらせる話？」って思ったところがあったけど、それはこちらが「あいつ怪しい」って勝手に思っていたからだ。人を疑ったらどんなことも怪しく感じるということは、リアルの社会でもよくあることだ。

そして、このあともまだ続くんじゃないだろうか、という怖さ。中途半端になってないか？ と思ったあのことも、リアルの社会ではこの問題は解決することはない、いつも誰かが狙ってるということに置き換えてみたら……怖いなあ！

フィクションだから、こんなに簡単に情報を盗まれることはないかもしれないけど、もしこの内容が漏れたらということを考えないでネットワークを使っている人、多いよね。

いや、ネットワークにつなげなくたって、自分がうっかり漏らしていること、あるよ。混雑している電車でスマホを使うことや、カフェでパソコン作業をしている、とか。これでピンとこない人がいる、ってことが、怖いんだよ。

基本は「万一見られてもいいものを外で扱う」ってことだし、秘密にしておきたいことは非公開のような形で扱わないといけないのだ。

この作品、前半は怖くない。なんでこんなに普通のことを観させられてるんだろう、と思った。でもね、それが実は、後半で効いてくる。

何気ないことで漏れているのが、個人情報なんだよね。麻美がこうなったのは、その前にSNSでこの情報を上げたからで……って考えていくと、なんてフリの利いている前半だったんだろう！

この作品、なんか嘘っぽいなあと思ったら、自分のことに置き換えて観たらどうだろう。もし自分が何気なくアップしたものから、最悪のものにつながっていったとしたら。いや、死ぬかも、なんてことまでいかなくても「こいつとは繋がりたくなかった！」っていうシチュエーションを考えたら……。ね、やっぱり、この作品、怖いんですよ。自分の身にも起こりうることかもしれない、って思ってしまうから。