木曜日にセンチュリーシネマで「シュガーマン 奇跡に愛された男」を観た。変わらない、ブレない男がいた。

映画『シュガーマン 奇跡に愛された男』公式サイト

デトロイトの場末のバーで歌を披露しているところを著名な音楽プロデューサーに見いだされたロドリゲスは、1970年代にデビューアルバムを発表するも商業的には失敗し、音楽シーンから姿を消す。しかし彼の楽曲は海を越えて南アフリカへ渡り、反アパルトヘイト運動を続けていた若者たちの絶大な支持を得て革命のシンボルとなっていく。

引用元:映画『シュガーマン 奇跡に愛された男』 – シネマトゥデイ

成功しなかった理由はいろいろあるんだろうけど、そのひとつには彼が信念のもとに行動していたからなんじゃないかと思う。推測だけど、レコードを作るに当たって会社側からいろんな条件を言われても、スタッフが間に入って彼の耳に入れなかったり、彼自身が突っぱねたこともあったんじゃないかなあ。

だから、作品にもその思いが乗り移っていたんでしょう。それが当時の南アフリカの情勢と重なって、熱狂的な支持を受けたんだろうな。自分の生活から感じたことを歌にしているから、込められた思いがブレずに力強く届くんでしょうね。

実は、南アフリカでこれだけの支持があっても、彼が誰なのかは分からないんです。誰かが南アフリカにこの曲を持ち込んで、いい曲だからって広まったんですから。物語は「謎のアーティストの行方を探す」という形で進んでいきます。

彼の行方はもちろん、彼の生き方に注目してみると「なんてブレない、自然体な男なんだ!」ってことに驚きます。時代が変わっても、どんな環境になっても、自分は自分。いっときの浮き沈みなんて、関係ないよ。そんなメッセージを感じました。